認知症とアスタキサンチンの働きについて
認知症の方にアスタキサンチンが良いという話がありますが、本当でしょうか?
・・・とその前に、皆さんはアスタキサンチンという言葉を聞いたことがありますか。
アスタキサンチンは天然色素のひとつです。
このアスタキサンチンには、記憶力を改善する効果があるといわれていますので、なんとなく認知症にも良さそうな気がしますよね。
実際のところは、どうなのでしょうか?
今回は、認知症の方にどのような働きが期待できるのか、認知症とアスタキサンチンの関連性をご説明します。
認知症とアスタキサンチンの関係について
認知症とアスタキサンチンの関係は、どのように考えれば良いのでしょうか?
まず、認知症になると脳の細胞が壊れることで、脳が委縮します。
とくにアルツハイマー病では、脳の海馬領域にβアミロイドというたんぱく質のゴミが蓄積することで、認知症を引き起こしてしまいます。
海馬の神経細胞が壊れると、新しいことが覚えられないため、認知症の方は早い段階から記憶の障害がみられます。
アスタキサンチンには、海馬の神経細胞の数を増加する効果があるという研究結果が発表されています。
つまり、記憶力の向上につながります。
また、物忘れがある方が規則的にアスタキサンチンを摂ることにより、記憶力だけではなく注意力や判断力の改善がみられたそうです。
認知症の方は、抗認知症薬を服薬することにより、認知症の進行の遅延があることが判明していますが、記憶の障害とともに理解や判断力の障害もみられます。
アスタキサンチンを効果的に摂取することにより、認知症の方の様々な症状の緩和ができるのではないでしょうか。
また、アスタキサンチンは高い抗酸化作用を持つといわれており、老化や病気の原因である活性酸素を除去する効果もあります。
高齢者や認知症の方にアスタキサンチンを摂っていただき、老化や病気を予防しませんか。
認知症とアスタキサンチンの摂り方
認知症に良いとされるアスタキサンチンが多く含まれている食べ物は、鮭や桜エビ、イクラなどの魚類です。
重要なポイントは「赤い色の魚」という点です。
アスタキサンチンの1日の摂取目安量は、おおむね鮭2切れです。
認知症の方は、魚の小骨を誤って飲み込んでしまうことがありますので、小骨を除去するもしくは手軽な鮭フレークを提供してはどうでしょうか。
ただし、赤い色素の魚にアスタキサンチンが含まれているので、出来るだけ人工着色料が使われていないものを選んでくださいね。
毎日の食卓に、赤い魚ばかりを用意するのは難しいことです。
簡単にアスタキサンチンを摂りたい場合には、アスタキサンチンサプリメントを活用してください。
アスタキサンチンは脂溶性(油と一緒に摂ることで吸収性が高まります)なので、食後の摂取がおすすめです。
最後に、ぜひ知っていただきたいのは、
- 「アスタキサンチンを摂ったから、認知症にならない」
- 「アスタキサンチンを摂らなかったから、認知症が進んでしまった」
というような思い込みは良くない、ということです。
積極的にアスタキサンチンを摂取することは、誰にとっても良い効果があるでしょう。
しかし、それだけではなく、日々の生活の中で、親しい人たちと積極的に交流を持つ、外に出かける、認知症の方の話に耳を傾けるなど、認知症の方の脳を活性化する方法を試してくださいね。