アルツハイマー型認知症は予防できる病気なのか?
「世界アルツハイマー報告書2015」によると、全世界で認知症を患う人は2015年は4680万人、2030年に7470万人、2050年に1億3150万人になると推測されています。
認知症の中の6割近くは、アルツハイマー型認知症が占めると考えられています。
アルツハイマー型認知症の予防は、世界中でとても重要な問題なのです。
はたして、アルツハイマー型認知症を予防することはできるのでしょうか?
今回は、アルツハイマー型認知症の予防についてお伝えします。
アルツハイマー型認知症は予防できるかどうかの真相は?
アルツハイマー型認知症は、脳の細胞内に「アミロイドβ」や「タウ」というタンパク質が蓄積することで起こります。
「アミロイドβ」や「タウ」が溜まった脳細胞は死滅してしまうため、脳の機能が低下して認知症が発症します。
なぜ、「アミロイドβ」や「タウ」が脳細胞に溜まってしまうのかは、わかっていません。
そのため、科学的にアルツハイマー型認知症を予防する方法は、まだ分かっていません。
しかし、アルツハイマー型認知症を発症した人の持病や生活習慣を調査すると、因果関係がある可能性を持つ因子が分かって来ました。
このことから、アルツハイマー型認知症を完全に防ぐことは出来ませんが、アルツハイマー型認知症を発症しにくくすることは出来ると考えられています。
アルツハイマー型認知症を予防する(発症しにくくする)やり方
アルツハイマー型認知症を完全に予防する方法は、まだ分かっていません。
しかし、アルツハイマー型認知症が発症しやすくなると考えられる因子は、世界中の研究者から報告されています。
<アルツハイマー型認知症が発症しやすくなる因子と予防するやり方>
アルツハイマー型認知症の原因となるタンパク質は、睡眠中に排出されるらしいということが分かってきました。
普段から睡眠時間が少ない人は、充分に睡眠を取るように心がけましょう。
30分以内の昼寝が、アルツハイマー型認知症の予防に有効という研究報告もあります。
歩くなどの有酸素運動が、アルツハイマー型認知症の予防になると考えられています。
「しりとりをしながら歩く」など、マルチタスクの運動をすると脳の活性化にもなります。
他人と交流するということも、アルツハイマー型認知症の予防に効果があるとされます。
同じ人とばかり交流するのではなく、できるだけ色々な人と交流を持つほうが良いとされます。
「指先をよく動かす人は、認知症になりにくい」といわれますね。
考えながら指を動かすことが、マルチタスクになるからかもしれません。
囲碁・将棋・麻雀などは、考えながら指を動かすので脳を活性化してくれるのでおすすめです。
楽器の演奏なども、アルツハイマー型認知症の予防に役立つといわれます。
「認知症を糖尿病の合併症の1つと考えるべき」とする糖尿病の専門医や研究者がいます。
糖尿病を含む生活習慣病は、アルツハイマー型認知症の発症に大きく関わっているという報告があります。
認知症を予防するためにも、生活習慣病や糖尿病にならないように、バランスの良い食事を心がけましょう。
アルツハイマー型認知症を予防する確かな方法は、まだ分かっていません。
しかし、良い睡眠をとることや生活習慣病を予防することは、アルツハイマー型認知症の予防に役立つと考えられています。