アルツハイマー型認知症の初期の症状とは?
アルツハイマー型認知症の初期の症状には、どのようなものがあるのでしょうか?
もしかすると、アルツハイマー型認知症になると、初期症状どころか「何もわからなくなる」と思っている方は多いのかも知れませんね。
しかし、そんなことは、ありません。
アルツハイマー型認知症の初期では、「頭の中が何だかヘン」という症状を感じ取っている人がいます。
「自分はバカになった」と表現する人もいます。
アルツハイマー型認知症の初期症状は、老化に伴う心身の状態の変化と見分けがつきにくい場合があります。
今回は、アルツハイマー型認知症の初期の症状についてお伝えします。
アルツハイマー型認知症の初期に現れる症状いろいろ
アルツハイマー型認知症の初期に現れる症状を、いくつかご紹介しましょう。
「明日の記憶」という小説や映画をご存じでしょうか?
主人公は現役の会社員です。
今まで問題なく仕事ができていたのに、
- 「有名俳優の名前が出てこない」
- 「親しい同僚の名前が出てこない」
- 「会議があることを忘れる」
- 「慣れた場所なのに迷う」
などの、アルツハイマー型認知症の初期症状が起こり始めます。
はじめは「疲れ」や「年のせい」などと考えようとしますが、やがて同僚や上司からもおかしいと指摘されるようになります。
このように、アルツハイマー型認知症の初期の症状は、記憶の障害から起こります。
それは、脳の海馬という記憶をつかさどる部位に障害が起こるためです。
他にも、アルツハイマー型認知症の初期には、次のような症状が見られます。
- 頑固になる
- 怒りっぽくなる
- わがまま(自己中心的)になる
- ふさぎ込む
- 趣味をしなくなる
- 眠れないと言う
- (置き忘れ、しまい忘れを)○○に盗られたと言う
- 頭がボーっとする、すっきりしないと言う
アルツハイマー型認知症の症状が現れると、記憶障害のため、思い通りに物事をこなせなくなります。
認知症の人は、初期の段階でそれを不安に感じるのでしょう。
その結果、バカになったと言ったり、ふさぎ込むなどの状態になります。
アルツハイマー型認知症の初期症状が疑われた場合
アルツハイマー型認知症の初期症状が疑われた場合の、対処法についてご説明しましょう。
アルツハイマー型認知症は、初期の症状では「老人性うつ(初老性うつ)」と見分けがつきにくい場合があります。
甲状腺機能の低下など、ホルモンのバランスが崩れた場合も、認知症初期と同様の症状が出ることがあります。
物忘れ外来など、認知症専門医に受診しながら、注意深く生活の状況を見守りましょう。
最近の研究では、「認知症は糖尿病の合併症の1つである」という説があります。
アルツハイマー型認知症の初期症状が疑われたなら、暴飲暴食を控えて、適度に体を動かし脳細胞を刺激しましょう。
ひとりで黙々と何かをするよりも、複数の人と交わりながらできる活動のほうが、脳を刺激します。
高齢者のアルツハイマー型認知症の初期症状は、時として見過ごされます。
それは、家族が認知症を認めない場合を含みます。
また、若年性アルツハイマー型認知症の場合は、本人や家族の生活に大きな問題となります。
どちらの場合でも、早期に診断できると、今後の生活や介護の助けになります。
「人柄が変わったかな」と感じたなら、アルツハイマー型認知症も疑ってみましょう。