レビー小体型認知症にアロマは効果的?
近年アロマテラピーは、認知症にも効果があるということで注目されています。
認知症と言えば、一般的には「アルツハイマー型認知症」を思い浮かべる方が多いですよね。
では、レビー小体型認知症にも、アロマテラピーは有効なのでしょうか?
結論から言えば、有効と考えられています。
今回は、レビー小体型認知症に対するアロマの効果性についてお伝えします。
レビー小体型認知症にアロマが効果的なのは何故?
レビー小体型認知症にアロマが効果的だと言われるのは、なぜなのでしょうか?
アロマテラピーは、植物から抽出した香りの成分によって、心身の変調を整える自然療法です。
鳥取大学の浦上教授らの研究により、認知症の症状改善にアロマが効果的という結果が発表されてから、アロマテラピーが注目されています。
浦上教授の研究はアルツハイマー型認知症の症状改善に対してでしたが、レビー小体型認知症にもアロマテラピーは効果的と考えられます。
それは、アロマが「交感神経」や「副交感神経」の働きを整えると考えられるためです。
レビー小体型認知症では、副交感神経が優位になり過ぎて、ボーっとしたり、意識がもうろうとしたりする症状があります。
これらの意識の変動に対して、交感神経を刺激するアロマテラピーが有効と考えられます。
レビー小体型認知症に効果的なアロマの使い方
レビー小体型認知症にアロマを効果的に使うには、どんな点を意識すれば良いのでしょうか?
浦上教授の研究では、朝から午前中にかけてはローズマリー・カンファーとレモン、夕方から夜にかけては真正ラベンダーとオレンジが効果的という結果でした。
レビー小体型認知症のアロマテラピーで注意したいのは、真正ラベンダーの使用についてです。
真正ラベンダーは、副交感神経に働きかけて気分をリラックスさせる効果があります。
レビー小体型認知症は、副交感神経が優位になりやすい特徴があります。
そのため、真正ラベンダーの香りにより、血圧が下がり過ぎる危険性があります。
また、真正ラベンダーに含まれる酢酸リナリルという成分は、少量では興奮性を高める作用があります。
レビー小体型認知症では、真正ラベンダー適量では低血圧になる危険性があり、少量では興奮性を強くしてしまう危険性があることから、特に注意して頂きたいと思います。
アロマテラピーでは、アロマオイルを入浴に使用したり、マッサージオイルに混ぜたりする場合があります。
しかし、レビー小体型認知症の場合は薬剤などに過敏症があるため、アロマペンダントやディフューザーで使用するほうが安全でしょう。
レビー小体型認知症に効果的と考えられるアロマの使い方
- 朝から午前中・・・ローズマリー・カンファー 2滴:レモン 1滴
- 夕方から夜・・・・オレンジ 1滴 (真正ラベンダーの使用は注意)
- 朝食前から・・・・黒コショウパッチ*
*黒コショウパッチは、意識をはっきりさせる効果があります。
レビー小体型認知症で「嚥下機能(えんげきのう)」が低下しているケースに使用して、効果が実感できたという声が複数あります。
衣服の裏側に貼るパッチタイプのアロマで、1日中効果があります。
レビー小体型認知症にも、アロマテラピーが効果的と考えられます。
ただし、副交感神経を刺激して気分を落ち着かせる効果があるアロマは、特に注意して使いましょう。
アロマテラピーは、植物から抽出した精油でなければ効果がありません。
精油には、光毒性があるものや保管方法に注意が必要なものがあります。
レビー小体型認知症に効果があるといっても、嫌いなアロマでは逆効果です。