レビー小体型認知症の症状が進行すると?
レビー小体型認知症の症状が進行した場合、どのようなことになるのでしょうか?
レビー小体型認知症は、初期では「物忘れ」の少ない認知症です。
それが、症状が進行することによって、徐々に変化が生じて行くのです。
初期の頃は、はっきりしている時と、ボーっとしている、幻覚がある、興奮しているなどの変化が激しいので、介護する人も迷うことが多いでしょう。
はっきりしている時には、判断力や理解力が保たれています。
ですから、周囲の人の言動によっては、ご本人の気持ちを傷つけてしまう場合がありますので注意が必要です。
では、レビー小体型認知症の症状が進行してくると、どうなるのでしょう。
今回は、レビー小体型認知症が進行した場合の症状についてお伝えします。
レビー小体型認知症の症状の進行 意識や理解力・判断力の変化
レビー小体型認知症の症状が進行した時の、意識や理解力・判断力の変化についてご説明しましょう。
レビー小体型認知症の症状が進行してくると、意識がはっきりしている時間が減って来ます。
そのため、無気力な様子やボーっとしている時間が増えてきます。
また、レビー小体型認知症の症状が進行することで、ちょっとした体調の悪化(風邪など)でも、興奮・混乱することが多くなってきます。
一度、興奮・混乱してしまうと、体調を整えるための治療と、レビー小体型認知症の治療薬の調整などに時間がかかる場合がありますので、注意が必要です。
レビー小体型認知症の症状の進行による体の動きにくさ
レビー小体型認知症の症状が進行すると、パーキンソン病と同じように体が動きにくくなる場合があります。
パーキンソン病でも、症状が進行してくると薬の効果が出にくく、動きたくても動けないという状態になります。
トイレに行きたいと思っても、体が動かないので失禁してしまうことが多くなります。
歩くときにはバランスを崩しやすくなり、転んでしまうことが多くなるでしょう。
転んだ時に、骨折したり頭を打ったりすると、それが原因で手術が必要になったり、寝たきりになる可能性もあります。
話をする、食べ物を飲み込むという行動は、声帯・舌・喉の筋肉を連動させて行います。
レビー小体型認知症では、これらを動かす神経伝達に障害が起こります。
その結果、レビー小体型認知症が進行すると、声が出づらい、食事の時に飲み込みにくい、ムセやすくなるといった症状が出ます。
症状が進行して、食べる量が減ると、体力・抵抗力の低下が起こります。
食べ物や飲み物が、間違って気管から肺に入ることを誤嚥(ごえん)といいます。
認知症の方は基本的に「ムセやすい」ため、誤嚥による肺炎を起こしやすくなるのです。
レビー小体型認知症の症状の進行度は、個人差が大きいものです。
医師と相談しながら、薬の調整と体調管理に努めましょう。
デイサービスなどに通って、リハビリを続けることも有効です。
神経の伝達が悪くなってきても、筋肉量が多く体力があると、体調をよく保つことができるでしょう。