レビー小体型認知症の嘔吐について
レビー小体型認知症の人が、吐き気を訴えたり嘔吐してしまうことはありませんか?
実をいうと、レビー小体型認知症の吐き気や嘔吐には、症状が出やすくなる原因があります。
では、レビー小体型認知症の吐き気や嘔吐には、どのように対策したらよいのでしょうか?
今回は、レビー小体型認知症の吐き気や嘔吐についてお伝えします。
レビー小体型認知症の嘔吐の原因
レビー小体型認知症の人が、たびたび嘔吐するようなら、次の原因をチェックしてみましょう。
レビー小体型認知症では、治療のためにドネペジル塩酸塩を処方されます。
ドネペジル塩酸塩は、3mgから開始して次第に増量していきます。
レビー小体型認知症は、薬剤に対する過敏性があります。
ドネペジル塩酸塩を増量してから嘔吐の症状が見られた場合は、副作用の可能性があります。
レビー小体型認知症の症状に、自律神経障害があります。
レビー小体は脳の中の神経細胞だけでなく、自律神経の交感神経にも蓄積します。
レビー小体が交感神経に蓄積すると、交感神経の働きが低下して自律神経のバランスが崩れます。
- 自律神経失調症(めまい、血圧低下、不安、抑うつ、吐き気、嘔吐、動悸、不眠など)
- 神経性胃炎(副交感神経が優位になり、胃酸の分泌が多くなる→吐き気、嘔吐)
- 過敏性腸症候群(レビー小体型認知症は便秘になりやすい。便秘による吐き気、嘔吐)
レビー小体型認知症の嘔吐への対策
レビー小体型認知症の嘔吐に対しては、どういう対策をして行けばよいのでしょうか?
レビー小体型認知症の方が、コリンエステラーゼ阻害剤(ドネペジル塩酸塩)を内服している場合に嘔吐があったら、医師に相談しましょう。
薬を減量すると、吐き気や嘔吐が軽減する場合があります。
レビー小体型認知症で、嘔吐の原因が自律神経障害が考えられる場合は、日常生活で自律神経を整えるようにしましょう。
レビー小体型認知症の嘔吐の対策
ベッドから起き上がってすぐに食事をすると、起立性低血圧で嘔吐する場合があります。
食事中に急に立ち上がっても、同様の危険性があります。
食事の時間より早い時間に座って、血圧が安定してから食事をしましょう。
レビー小体型認知症は、筋肉が固くなり血液循環が悪くなりがちです。
マッサージを受けたりゆっくり風呂に入るなどして、血液循環を良くしましょう。
レビー小体型認知症の人は、低気圧や台風の接近などの気圧の変化に敏感です。
低気圧が来ている時には、嘔吐しやすくなります。
天候が不安定の時には、消化の良い食事を少量ずつ食べましょう。
周囲の人にレビー小体型認知症について知ってもらうことは、ストレスの軽減につながります。
レビー小体型認知症は、薬剤の副作用や自律神経障害により、嘔吐しやすくなります。
医師に相談して薬の量を調整したり、ストレスを避けて自律神経を整えるように生活すると、吐き気や嘔吐が少なくなるでしょう。