レビー小体型認知症の錐体外路症状について
レビー小体型認知症には、錐体外路症状(すいたいがいろしょうじょう)があります。
錐体外路(すいたいがいろ)とは、錐体路(すいたいろ)とともに、脳から運動指令を伝える伝導路です。
レビー小体型認知症の錐体外路症状とは、どのような症状でしょうか?
そして、レビー小体型認知症の錐体外路症状の対策はどのようなことがあるのでしょうか?
今回は、レビー小体型認知症の錐体外路症状についてお伝えします。
レビー小体型認知症の錐体外路症状の原因
レビー小体型認知症の錐体外路症状の原因は、何でしょうか?
- 錐体外路(すいたいがいろ)
- 錐体路(すいたいろ)
この2つは、脳から手足に向かう運動指令の通り道です。
例えば、歩くという指令は主に「錐体路(すいたいろ)」を通ります。
しかし、脚だけが動いてもスムーズに歩くことは出来ません。
スムーズに歩くためには、体幹の筋肉を使って姿勢を保ち、腕を前後に振るなどの動きが必要です。
これらは、「錐体外路(すいたいがいろ)」を通る指令によって伝えられます。
レビー小体型認知症では、この「錐体外路」を通る指令が上手く伝わらずに「錐体外路(障害)症状」を起こします。
レビー小体型認知症で起こる錐体外路(障害)症状
- 固縮(動くときにガクガクとロボットのようになる)
- 無動(動作がゆっくりになったり、小さくなること)
- 振戦(安静にしている時に指や口が勝手に動く)
- 舞踏運動(首を回したり手足を屈伸させたりする)
- 姿勢反射障害(転びやすい、止まりにくい、姿勢が傾くなど)
錐体外路(障害)症状は、パーキンソン病の症状と重なるため、「パーキンソン症状」ともいわれます。
レビー小体型認知症の錐体外路症状の対策と注意点
レビー小体型認知症の錐体外路(障害)症状の対策には、体操やリハビリテーションを行うとよいでしょう。
錐体外路症状の体操やリハビリの注意点
- 疲れすぎたり、筋肉痛を起こさない程度にしましょう。
- 勢いをつけて運動せず、ゆっくりとストレッチしましょう。
- 筋肉を伸ばしている時には、呼吸を止めないようにしましょう。
- これ以上筋肉が伸びないと思う少し前で、10秒くらい静止しましょう。
錐体外路症状の対策となる体操
- 体の前屈や背屈
- 体幹の横(わきから横腹)を伸ばすストレッチ
- 体をひねる運動
- 腹筋や背筋運動
- 右手と左足で四つ這いになる運動(反対の手足でも行う)
- 椅子から立ったり座ったりを繰り返す
体幹の横を伸ばすストレッチや体をひねる運動では、レビー小体型認知症の錐体外路症状によりバランスを崩して転びやすくなります。
転んだり倒れたりしないように、何かにつかまりながら行うとよいでしょう。
レビー小体型認知症の錐体外路症状は、スムーズに動けなくなったり安静時に勝手に動いてしまう症状です。
レビー小体型認知症の錐体外路症状の対策には、体操やリハビリテーションを行うとよいでしょう。