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認知症のリアリティオリエンテーションについて

認知症 リアリティオリエンテーション

 

認知症のリアリティオリエンテーションという言葉をご存知でしょうか?

 

オリエンテーションは、入学したり就職したりした後に行われるものですね。

 

新しく組織に加わった人に対して、組織の仕組みや業務(活動)内容の説明、建物内の案内、同じ部署(クラス)のメンバーの紹介などをするものです。

 

しかし、このようなオリエンテーションは、通常、新しく加わった人に対して1回だけです。

 

では、認知症の人に対して行われるオリエンテーションとは、どのようなものなのでしょう。

 

今回は、認知症の治療として行われる「リアリティオリエンテーション」について説明します。

認知症のリアリティオリエンテーションとは?

認知症に行われるリアリティオリエンテーションとは、「現実見当識訓練」と呼ばれるもので、認知症の見当識障害に対する訓練の一種です。

 

リアリティオリエンテーションには、2つの訓練方法があります。

 

(1)クラスルーム リアリティオリエンテーション

 

数人程度の認知症の患者さんと担当の治療者が定期的に会合を持つ。

 

1回の会合は30分程度。

 

日常会話をしながら、日付・季節・最近の出来事などを学習する。

 

(2)24時間リアリティオリエンテーション

 

担当職員が日常生活の援助をしながら認知症の方とコミュニケーションを取る。

 

認知症の人にどこに居るのか、なぜ居るのかなどの情報について、機会をとらえて話す。

 

どちらの場合も、ホワイトボードなどに以下の情報を書き込みます。

 

  • 今日の日付
  • 天気(天候)
  • 1日の予定
  • 食事の献立
  • 今日は何の日か
  • お誕生日の人の紹介など

認知症のリアリティオリエンテーションの目的

認知症で見当識障害がある人は、自分がなぜここに居るのか分からずに不安になります。

 

その不安を和らげる目的で、リアリティオリエンテーションを行います。

 

訓練としては、今日の日課などを理解して、認知症の人が自分から行動できるように促すものです。

 

リアリティオリエンテーションの効果を測定することは難しく、また、認知症のタイプにより効果が異なります。

 

しかし、認知症だからどうせ忘れてしまうと考え、「その場限りの声かけ」をするよりは、認知症の人の不安を和らげる手助けになるでしょう。

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