脳血管性認知症にイチョウが良いってホント?
脳血管性認知症にイチョウが良いという話を聞いたことはありませんか?
認知症高齢者の増加のためか、最近「イチョウ葉エキス」に注目が集まっているからです。
ところで、脳血管性認知症にも、イチョウ葉エキスは効果を発揮してくれるのでしょうか?
今回は、脳血管性認知症とイチョウ葉エキスの関係についてお伝えします。
脳血管性認知症とイチョウ葉エキスの効果性について
脳血管性認知症にイチョウが良いと言われる理由は何でしょう?
イチョウは街路樹などで見かけることが多い樹木ですね。
このイチョウの葉に含まれる、「フラボノイド配糖体」「ギンコライド」「ビロバライド」という物質が、脳血管性認知症に効果があるとされています。
「フラボノイド配糖体」とは、植物の色素や苦み成分に糖類が結合した化合物です。
フラボノイドは多くの植物に含まれていて、抗炎症作用、抗酸化作用、脂肪の吸収を抑制するなどの作用があるとされています。
動脈硬化は、体内の酸化に伴う血管の炎症や、血管内に脂肪(コレステロール)が沈着することで起こります。
動脈硬化によって脳血管性認知症は発症・悪化するので、イチョウ葉のフラボノイドは脳血管性認知症に効果があると考えられます。
「ギンコライド」と「ビロバライド」は、テルペノイド化合物という物質です。
「テルペノイド化合物」は植物の黄色い色素に含まれていて、脳の血流改善や血小板活性化因子阻害(血液がドロドロになりにくくする)効果があるとされます。
ギンコライドとビロバライドは、イチョウの葉特有の物質です。
これらのことから、イチョウ葉エキスには、脳血管性認知症の予防や改善に効果があると考えられています。
脳血管性認知症とイチョウ葉エキスの活用法
イチョウ葉エキスには脳血管性認知症に効果があるとされ、多くの健康食品やサプリメントが販売されています。
しかし、まだ科学的に解明されていないことが多く、過信は禁物です。
イチョウ葉エキスの中でも、フラボノイド、ギンコライド、ビロバライド、ギンコール酸の含有量の規定を満たすものだけが、ドイツでは医薬品として扱われています。
脳血管性認知症に効果があるとされているイチョウ葉エキスは、日本では食品に分類されています。
また、イチョウの葉に含まれるギンコール酸などには、アレルギーや神経細胞に障害を起こす成分が含まれています。
脳血管性認知症に効果があるといっても、安易にイチョウの葉を食べたり煮詰めてお茶にすることは、危険なので止めましょう。
イチョウ葉エキスは、脳血管性認知症に効果があると考えられています。
日本では脳血管性認知症の医薬品としての認証は無く、食品やサプリメントとして販売されています。
まだ未解明のことが多いですから、安易にイチョウの葉を食べたりお茶にすることは、危険なので止めましょう。