脳血管性認知症のケアのポイントについて
脳血管性認知症は、ある日突然に起こる病気です。
家族のだれかに起きないとも限りませんし、親が脳血管性認知症になってから慌ててしまうということもあるでしょう。
ところで、万が一脳血管性認知症になった場合、そのケアのポイントには、どのような事があるでしょうか？
今回は、脳血管性認知症のケアのポイントについてお伝えします。
脳血管性認知症のケアのポイントで困ること
脳血管性認知症のケアのポイントを探そうとする際、介護者が困りやすい点についていくつかご紹介しましょう。
脳血管性認知症の一つ目のケアのポイントとして、病気になる原因を良く知ることが挙げられます。
脳血管性認知症の原因は、脳梗塞や脳出血などの脳卒中によって起こります。
事故などで脳に外傷を受けた後から、発症する場合もあります。
そのため、脳血管性認知症は20歳代の若い人から高齢者まで、さまざまな年代で発症します。
脳血管性認知症の人には、体の状況だけでなく年代に即した問題があることを念頭に置いておくことが、ケアのポイントの一つと言えます。
二つ目のケアのポイントは、脳血管性認知症には見える障害と見えない障害があると知っておくことです。
脳卒中の人には、手足のマヒなどの後遺症が残る場合があります。
目に見えるため、こちらの障害ばかりに気をとられがちになります。
しかし、失語症や高次脳機能障害などの目に見えない障害を起こしていることも、忘れてはいけません。
脳血管性認知症は見えない障害の1つです。
三つ目のケアのポイントは、再発の危険性を念頭に置いておくことです。
アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症は、急に悪化することはありません。
脳血管性認知症の原因の脳卒中は、何度でも再発する可能性があります。
脳卒中が再発する度に、脳血管性認知症は悪化します。
脳血管性認知症のケアのポイントと注意点
脳血管性認知症は、急に発症する認知症です。
発症した本人や家族には、福祉や介護の知識がない場合もあるでしょう。
若年で発症した場合は、仕事や生活をどうするかという問題も出てきます。
このあたりが、ケアのポイントになるでしょう。
病院入院中に、医師にマヒの状態や回復の見込みなどについて、詳しくたずねましょう。
もちろん、医師から直接、脳血管性認知症に対するケアのポイントを聞くのもよいです。
理学療法を受けている場合は、担当の理学療法士からも話を聞きましょう。
病院に「医療相談室」や「メディカルソーシャルワーカー（MSW）」がいる場合には、受けられる福祉サービスなどについて相談しましょう。
病院に相談室が無い場合は、自治体の福祉課や年金課で相談してみましょう。
障がい者年金や身体障がい者手帳の取得など、介護保険以外に若年者が受けられる福祉サービスもあります。
脳卒中で脳血管性認知症を発症した場合は、くり返し再発して悪化することを防ぐ必要があります。
高血圧・糖尿病・心臓疾患など、脳卒中の原因や引き金となる病気を改善するために、食事などに気をつけることもケアのポイントとなります。
脳血管性認知症は脳卒中などをきっかけに、急に起こります。
若くして発症すると、仕事に支障が出る場合も起こります。
脳血管性認知症のケアは、長期に渡ることも念頭に置きましょう。