脳血管性認知症の寿命について
脳血管性認知症の人の寿命については、どのように考えれば良いのでしょうか?
脳血管性認知症は、アルツハイマー型認知症に次いで多い認知症です。
高血圧や糖尿病などの、生活習慣病が引き金になります。
オフィスで座っている時間が長い、移動は車という現代では、多くの人が認知症の予備軍ともいえるでしょう。
脳血管性認知症になったら、どんな生活になるのでしょう。
また、寿命はどのくらいなのでしょう?
今回は、脳血管性認知症の寿命についてお伝えします。
脳血管性認知症の生活と寿命
脳血管性認知症の生活と寿命の関係についてご説明します。
まず、寿命のお話の前に、脳血管性認知症は、脳卒中によって起こります。
ある日突然、脳卒中になって手足がしびれて動かなくなるかもしれません。
口やのどが、思うように動かなくなるかもしれません。
脅かすようで、申しわけありません。
でも、脳卒中の治療やリハビリテーションを根気よく続けると、自分で出来ることが増えてくるでしょう。
脳血管性認知症の寿命を考える場合の問題は、高血圧や糖尿病といった生活習慣病が、ベースにあるかどうかです。
長年の生活習慣病から、脳梗塞や脳出血を起こした場合、5年以内に再発する可能性が高くなります。
手足のマヒが目に見えて強くならなくても、脳の小さい血管が障害されて、症状は進行します。
脳細胞の障害が広がってくれば、認知症の症状も進んできます。
それに伴い、脳血管性認知症の寿命は縮まると考えた方が自然でしょう。
脳血管性認知症の寿命を縮める要因と対策
続いて、脳血管性認知症の寿命を縮める要因と、その対策についてご説明します。
手足のしびれやマヒで、歩きにくくなったり、車いすでの生活になります。
外出の頻度が減ったり、体を動かす頻度が減ると、体力が低下する可能性があります。
血行不良などで、脳梗塞が再発する可能性も高くなります。
体操やリハビリを続けて、体力の維持に努めましょう。
口やのどのしびれ、マヒにより、食物を飲み込みにくくなります。
飲み込みが悪くなると、口の中の雑菌が肺に入り、肺炎になりやすくなります。
トイレの回数を減らそうと、水分を控えてしまう人もいます。
水分が不足すると、血液がドロドロになり、脳梗塞の再発が起こります。
水分不足では尿量も少なくなります。
尿量が減ると、膀胱内の雑菌が増えやすくなり、膀胱炎を起こしやすくします。
肺炎や膀胱炎を防ぐためには、うがい、歯磨き、手洗いをこまめに行いましょう。
しっかり水分を摂ることも必要です。
脳卒中で手足にしびれやマヒが出ると、転びやすくなります。
認知症により、注意力・判断力が低下していることも、転びやすくなる要因です。
骨折による痛みや、入院による環境の変化により、認知症が進行しやすくなります。
身の回りを整理整頓して、つまずきにくくしましょう。
手すりを付ける、イスの背もたれにつかまれるように配置するなども、転ばぬ先の杖となるでしょう。
脳血管性認知症は、予防できる認知症です。
生活習慣病を防ぎ、健康で活躍できる寿命を増やしましょう。