脳血管性認知症の症状の進行について
脳血管性認知症の症状が発症し、進行してしまうのはどんな時でしょうか?
世界中で和食ブームが起きていますね。
もちろん、国内でも和食を見直す動きは大きくなっています。
これは、糖尿病やメタボリックシンドロームなどの、生活習慣病の人が増えていることに「危機感」を感じているためともいえるでしょう。
脳血管性認知症は、糖尿病などの生活習慣病によって起こる確率が高くなる認知症です。
では、脳血管性認知症が進行すると、どのようになっていくのでしょう?
今回は、脳血管性認知症の症状の進行についてお伝えします。
脳血管性認知症の種類と症状の進行の仕方
脳血管性認知症の症状の種類と症状の進行の仕方についてご説明します。
一口に脳血管性認知症といっても、その起こりかたは様々です。
脳血管性認知症の症状の進行は、心臓からの血栓によって始まるケースがあります。
不整脈などがあり、心臓の中に血液のかたまりができやすくなる人がいらっしゃいますね。
ある時、その血液のかたまりがはがれ、血管の中に漂います。
それが脳の血管に詰まると、急激に脳が酸素不足になり、倒れてしまいます。
これが、「脳血栓」です。
脳血栓は、年齢にかかわらずに起こる可能性があります。
脳血管性認知症の症状の進行は、全身の動脈硬化によって始まるケースがあります。
糖尿病や動脈硬化症になると、全身の血管(動脈)の中が狭くなってしまいます。
それにより、血液の流れが悪くなると、脳の細胞は酸素・栄養不足になってしまいます。
その結果、「脳梗塞」が起こります。
脳血管性認知症の症状の進行は、脳の血管が破れることによって始まるケースもあります。
たとえば、脳の血管が動脈硬化などで、もろくなって破れてしまう「脳梗塞性脳出血」という病気があります。
高血圧などにより、脳の血管が圧力に耐え切れずに破れてしまう「脳出血」もあります。
交通事故や脳挫傷のために起こる、「脳出血」もあります。
進行する可能性が大きい「脳血管性認知症」は、②や③の全身の動脈硬化症から起こった場合です。
すでに内空が細くなってしまった血管(動脈)を改善させることは、簡単ではありませんし、時間もかかります。
脳梗塞や脳梗塞性出血などの場合、5年以内に再発する確率がとても高いのです。
小さな脳梗塞を繰り返していても、手足のマヒなどが明らかに悪くならないために、悪化していることがわかりません。
しかし、脳の細胞が受けている障害は広がっているので、認知症の症状は進行していきます。
脳血管性認知症の症状が進行すると、どうなる?
脳血管性認知症は、発生当初から手足のマヒが起こり、自分で思うように動けなくなる場合がたびたび見られます。
脳血管性認知症の症状が進行すると、さらに体を動かすことが困難になります。
活動範囲が狭まることから、日常生活でも刺激が減り、認知機能の低下が起こりやすいでしょう。
また、他の症状の進行としては、口やのどのマヒも強くなり、話しにくくなります。
食べ物や飲み物を飲み込みにくくなる、ということも起こります。
飲み込みにくいということは、食物が間違って気管や肺にはいってしまう誤嚥を起こしやすくなります。
その結果、誤嚥性肺炎を起こしやすく、これが致命的になる場合が多々あるのです。
脳血管性認知症は、アルツハイマー型認知症に次いで多い認知症の原因疾患です。
不慮の事故以外は、自分で予防できる認知症であるともいえます。
生活習慣を見直して、脳血管性認知症にならないようにしましょう。