認知症を予防するコグニサイズについて
高齢者の増加に伴い、認知症を発症する人は増加傾向にあります。
さらに、MCIという軽度認知障害の状態にある人は、何らかの認知症予防対策を取らないと認知症に移行してしまうことがあります。
そんな中、コグニサイズは、1人からできる軽度認知障害の人のための「認知症予防プログラム」です。
コグニサイズには、考えながら運動をすることで、脳を刺激しようというねらいがあります。
今回は、認知症を予防するコグニサイズについて、ご説明します。
認知症を予防するコグニサイズとは?
コグニサイズとは、認知(cognition)と運動(exercise)を組み合わせて作られた言葉で、愛知県にある国立長寿医療センターで開発されました。
コグニサイズは、「認知機能を刺激する課題」と「運動課題」の2つを同時にこなす、認知症予防プログラムです。
基本は、次のようなものです。
- 運動課題:足踏みを行う
- 認知課題:数を数えながら3の倍数や4の倍数で手をたたく
- ①と②を同時に行う
足踏みが2ステップで、拍手が4の倍数の場合は簡単ですが、拍手が3の倍数となるとちょっと難しくなります。
運動課題を左右に1歩ずつ足を出すステップにすると、4ステップに拍手が3の倍数で、さらに難しくなります。
認知症を予防するコグニサイズのポイントについて
コグニサイズのポイントは・・・
- 運動課題は、歩く・踏み台に乗り降りするなど、全身を使うものにします。
- 運動は、脈と呼吸が少し速くなるくらいの負荷をかけます。
- 1種類の運動と認知課題が楽にできるようになったら、拍手するタイミングを変えたりステップを変えたりして、より難しい動きにチャレンジすることが大切です。
コグニサイズは、数人でもできます。
簡単なものは、歩きながらしりとりをする、歩きながら連想ゲームをするなどです。
3人または5人で踏み台運動をしながら、4の倍数の人が拍手するなどもよいでしょう。
コグニサイズは、正しく行うことだけが目的ではありません。
間違えてしまった時には、みんなで笑いあってまたチャレンジするという、ゲーム感覚もある認知症予防プログラムです。