認知症の人は自覚があるのか?ないのか?
認知症と聞くと、「何も分からなくなる」と思われる方が多いかもしれませんね。
認知症は、脳の細胞の病気です。
病気には、軽度(初期)から重度(末期)までいろいろな症状や状態がありますね。
それは認知症も、同様です。
初期の認知症の人には、「自覚症状がある」場合があります。
今回は、認知症の症状の自覚の有無や対処法についてお伝えします。
認知症で「自分が認知症」という自覚がある場合、ない場合
認知症は、脳の細胞が変性することで起こる病気です。
脳血管性認知症などは、発症時期がはっきりしている認知症です。
アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症などは、発症時期がはっきりしない認知症です。
アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症のように、発症時期がはっきりしない認知症の場合、初期では明らかな症状が見られません。
発症時期がはっきりしない認知症は、ある程度症状が進行してから周囲の人が気づくことが多いものです。
発症時期がはっきりしない認知症の場合、初期から「自分は認知症かもしれない」と自覚する人は、認知症についての知識が豊富な人でしょう。
認知症についてあまり知らない人が「自分は認知症かもしれない」と自覚することは、かなり難しいと考えられます。
ところが、認知症の診断を受けた方や家族の話を聞くと、「何らかの異常(変調)」を自覚しているケースは多いようです。
周囲の人が認知症を疑っていない時期に、本人から「何か変だ」「頭がおかしくなった」「バカになった」などの言葉が聞かれるケースがあります。
認知症の自覚がある場合の対処法は?
「認知症」とは分からなくても「何か変だ」と自覚している人の場合は、話をよく聞いてみましょう。
このような自覚をしている人は、不安から閉じこもりがちになったり食欲がなくなったりする場合があります。
すぐに医療機関を受診することに抵抗がある場合は、「長谷川認知症スケール」をやってみてはいかがでしょう。
参照:長谷川式認知症スケール
テストの結果から認知症が疑われるようであれば、認知症の専門の医療機関を受診するとよいでしょう。
医療機関を受診する際に注意することは、認知症の症状の自覚がある方にどのように告知するかという点かもしれません。
認知症の知識がある方でも、全くショックを受けないとは限りません。
認知症の知識がない方には、丁寧に説明する必要があるかもしれません。
認知症の症状を自覚し始めた方に「認知症の疑いがあること」をどのように伝えるか、医師と相談する必要があるでしょう。
認知症は脳の細胞の変性によって起こる病気です。
一国の大統領であっても、かかってしまうのです。
認知症の症状を自覚した場合は、身近な人に相談しながら専門の医療機関を受診しましょう。