認知症と口腔ケアの関係について
ある程度の年齢に達しているのに、虫歯や歯周病を放置している人はいませんか?
口の中のトラブルを放置して自分の歯を失うことになると、それが認知症への入口になってしまうかもしれません。
意外に思われる方が多いですが、認知症と口腔環境には密接な関係があるのです。
今回は、認知症と口腔ケアの関係について説明します。
認知症と歯や入れ歯の関係
厚生労働省は歯を失い、義歯を使用していない場合、認知症になるリスクが最大で1.9倍高くなると明示しています。
ヒトがエネルギーを得るためには、食事が必要であることは言うまでもありません。
その時に、しっかりと良く噛むということは、消化吸収を良くするだけでなく、脳の血流を増やすという働きがあります。
また、「歯」や「入れ歯」が無いと言葉の発音が難しく、相手にも聞き取り難くなるため、他人とのコミュニケーションが減少してしまいます。
コミュニケーションが減れば、脳の血流を減少させて認知症になる要因となります。
認知症を防ぐための口腔機能の維持管理とは?
口腔機能の維持管理とは、歯や入れ歯の管理だけでなく、顎を動かす顔や首の筋肉を鍛えることも必要です。
食べる時に歯がしみる、歯茎の色が悪いなどの場合は、迷わずに歯科を受診しましょう。
入れ歯が合わないという場合も同様です。
固いものでもしっかりと噛めるようにしましょう。
口腔機能を維持・向上させるために、以下のような「口腔運動」というものもあります。
- 深呼吸
- 首のストレッチ
- 肩の運動
- 口の開閉と舌のトレーニング
- 発声運動(パ・タ・カ・ラを発音する体操)
認知症の人が歯磨きを拒否する場合は、うがいだけでもよいので行いましょう。
上を向いてガラガラとするのが難しければ、口の中だけでブクブクとするのもよいでしょう。