認知症で物を壊すことについて
認知症患者が暴力的になり、物を壊すというケースがあります。
認知症患者に、その辺にある物を壊すという行動に出られてしまうといろいろと大変です。
本人はもちろんのこと、介護者や全く関係ない人を巻き込んでしまう可能性がありますからね。
そのため、何とかならないかと頭を悩ませている方もいるかと思います。
ここでは、認知症患者が物を壊すという原因は多々ありますので、いくつかご紹介します。
認知症で物を壊す原因は?
認知症の患者さんが物を壊す原因は何でしょうか?
一つ目は、怒りやすくなることからくる暴力的行為です。
認知症になると自分の感情をコントロールすることが難しくなります。
これは、脳の機能低下から起こる症状で、怒りを制御することが出来なくなり怒りやすくなることから、暴力的になり物を壊してしまったりします。
二つ目は、不安や苛立ちからくる暴力的行為です。
認知症になると物忘れがひどくなり、今まで何の問題もなく出来ていたことが出来なくなったり、理解できていたことが出来なくなったりします。
このようなことから、出来なくなったことに不安や苛立ちを感じ、暴力的になることがあります。
三つ目は、孤独感からくる暴力的行為です。
自分は何の役にも立ってない、独りで寂しい、誰にも必要とされてないなど、孤独感から暴力的になることがあります。
四つ目は、体調不良や薬の副作用からくる暴力的行為です。
体調が悪いことをうまく伝えられなかったりすると、イライラしてしまい暴力的になったりします。
また、薬の種類によっては副作用で暴力的になることもあります。
いくつかあげてみましたが、当てはまる原因はありましたか?
物を壊すなどの暴力的な行為は、大きな怪我に繋がりかねないので、できるなら早急に何とかしたい問題だと思います。
認知症患者をよく観察し、原因を探ってみてください。
認知症で物を壊す行動の対策
認知症患者が物を壊すなどの暴力的行為をしてしまった場合、どうすればいいのでしょうか。
ここでは、そういった行動をとってしまったときの接し方や、対策、注意点を挙げていきます。
まず、認知症の方が暴力的になって物を壊すとき、確認してほしいことは、本人の周りに危険な物がないかです。
目についた物を投げてしまったり壊してしまうことが考えられる物は置かないようにしましょう。
ある場合は速やかに移動させてください。
認知症の方が体調を崩して暴力的になって物を壊すことも考え、体調のチェックをしてあげてください。
これは、認知症が進んでいると自分で訴えることがますます難しくなってきますので、介護者が日頃から気にしてあげ、なるべく異変に気付いてあげれるようにしてください。
環境が不適切な場合も考えられます。
出来るだけ落ち着ける環境を作ってあげましょう。
静かな環境を作ってあげることも、症状を緩和できるひとつの手です。
そして、身内を介護している方で多いのが、本人の暴力的な態度に介護者がイライラしてしまい、暴言を暴言で返してしまうことです。
これは、認知症患者の怒りを助長させてしまい、物を壊したりという暴力に発展する可能性がとても高い行為です。
日々の介護で疲れていると、イライラしてしまいがちです。
このような時は、介護者が認知症患者から離れて冷静になってから対応することが望ましいです。
しかし、それが難しい場合は第三者を交えて話をしたり、第三者に任せてみるのもいいでしょう。
とにかく一番重要になることは、介護者が冷静になることです。
ゆっくりと何に対して怒っているのかなど話を聞いてあげ、笑顔で対応してあげましょう。
それでも落ち着かない場合は、少し時間を置いてから対応してあげましょう。