認知症で迷子になることについて
認知症になった方が迷子になる・・・って、本当に大変なことです。
気がつくと認知症の方がいない、こんな経験はありませんか。
認知症の方がいなくなれば、当然ご家族はあわてて行方を捜すでしょう。
そのような場合に、認知症の方は思いがけない場所で発見されることがあります。
目的の場所にたどり着けずに迷ってしまった場合、何気なく散歩に出たけれど、自宅の場所が分からなくなってしまった場合など・・・
理由はさまざまですが、迷子になってしまう認知症の方がほとんどです。
ここでは、そんな認知症の方が迷子になってしまうケースについてご説明します。
認知症で迷子になった方の実例
あるおばあちゃんの話を紹介します。
おばあちゃんは、女学校の同窓会に参加しました。会場は自宅から5分ほど歩いた場所にあるホテルです。
しかし同窓会の後、おばあちゃんは行方不明になってしまいました。
おばあちゃんは認知症があり、自宅までの道が分からなくなって迷子になったのです。
結局、おばあちゃんは自宅から30キロ以上離れた場所で転倒しており、付近の住民に発見されました。
なぜ、認知症の方は迷子になってしまうのでしょうか。
見当識とは、日時や年月、自分がどこにいるかなど、状況を把握する能力です。
見当識が低下することにより、行きたい場所や自宅の場所が分からなくなります。
記憶障害と見当識障害は深く関連しています。
記憶の障害があると見当識が機能しないそうです。
散歩に出かけても、目的の場所や散歩に出かけた行為そのものを忘れてしまうと迷子になります。
認知症になると思考や判断力が低下します。
周囲の状況が理解できなくなることにより、迷子になってしまうこともあります。
次章では、認知症の方が迷子になったときの対応についてご説明しますね。
認知症の方が迷子になったときの対応について
認知症の方が迷子になったとき、もしくはよく迷子になるときは、まず原因を探ってみましょう。
自宅を家だと認識できていない場合は、帰ろうとして迷子になります。
見当識や記憶の障害により、過去に住んでいた場所や職場に行こうとしてしまいます。
このような場合は、自宅にご本人の懐かしい写真や思い出の品を飾って、落ち着ける場所だと感じてもらえるようにしてみましょう。
また、職場に出勤しようとしている場合は、行動を否定せずにしばらく一緒に歩いてみましょう。
気持ちが次第に落ち着いてくることがあります。
- お財布に住所と名前、連絡先を貼っておく
- GPS携帯を持って出かけてもらう
- よく買い物に行くお店に事情を説明しておく
- 地域の高齢者SOSネットワークに登録する
などの方法を試してはどうでしょうか。
左右に道があれば、左側に向かっている場合が多いと思われます。
右利きの人は、右足から1歩を踏み出すことが多いので、自然と左側に向かう傾向にあるといわれています。
近所の方や工事現場の方に服装や特徴を話して行方をたずねると、意外と向かった方向が判明することもあります。
外出して1時間以上戻らない場合は、警察の方に応援を頼みましょう。
それでは、目を閉じて下記の状況を想像してください。
あなたは、全く知らない場所にいます。
周囲には見たこともない道が続き、知らない家が並んでいます。
あなたは、「ここはどこだろう?」と不安になりました。
道を歩いている人に場所をたずねようとしたとき、側にあった踏切の警報機が鳴りだしました。
カンカンカンカンカンカンと、いつまでも警報音が鳴り響くので、質問さえできません。
迷子になった認知症の方の不安や緊張感は、計り知れないほど大きなものだと理解してください。
認知症の方に「どうしていなくなったの」と聞くまえに、不安だった気持ちを共有してはどうでしょうか。
そして、認知症の方が無事だったことを喜んでくださいね。
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