認知症のリスクを高める喫煙について
駅の構内やレストランなど公共の場では分煙化がすすみ、タバコ代もどんどん値上げされ、愛煙家には厳しい状況ですね。
追い打ちをかけるようですが、「タバコは認知症になるリスクも高める」という調査結果が出ています。
まず、タバコを吸うと血管が収縮して、血圧が上がることが分かっています。
そして、血圧の変動が大きければ「脳出血」や「脳梗塞」のリスクが高まるなどで、喫煙者の「脳血管性認知症」の発症リスクは、ナント!2倍にもなるのです。
最近は、喫煙により「アルツハイマー型認知症」のリスクが高くなるという研究結果も出ています。
今回は、認知症のリスクを高める喫煙についてご説明します。
認知症になるリスクと喫煙の研究について
2013年のNature Japanに掲載された記事に、マウスとタバコの煙に関する研究がありました。
その研究では、タバコの煙に曝されたマウスでは、アルツハイマー型認知症で起こる脳内の異常と同様の変化が見られました
このことから、タバコの煙と「アルツハイマー型認知症」の関連がうかがえます。
一般的な健康維持のためにも禁煙はもちろん重要ですが、認知症を予防するためにも意識することが大切です。
認知症の人にタバコをやめさせる方法は?
認知症の人が「喫煙」することの問題は、火の不始末による火事の心配です。
アルツハイマー型認知症の人は、タバコに火をつけたまま忘れてしまうことが多く、1人で喫煙させるのは本当にコワイことです。
認知症の人にタバコをやめさせる方法
- 介護する家族がタバコやライターを預かり、食後など吸うタイミングや時間を決めて、1~2本を介護者の目の前で吸ってもらう。
- タバコを吸うタイミングを遅らせていき、少しずつ本数を減らしていく。
- 医師に禁煙をすすめてもらう
認知症が進んでくるとタバコを吸うこと自体を忘れてしまいますので、それまでは介護者の前だけで吸い、楽しみの1つにしてもらうのも良いかもしれません。
愛煙家の方々には、チェーンスモーキングをやめてゆっくりとタバコを嗜み、タバコの本数を減らすようご提案します。