脳血管性認知症(のうけっかんせいにんちしょう)とは?
脳血管性認知症(のうけっかんせいにんちしょう)についてご説明しましょう。
脳梗塞を患った人と話をしていて、つじつまが合わないと感じたことはありませんか?
実は、脳梗塞や脳出血により、認知症になってしまうことがあるのです。
これを「脳血管性認知症(のうけっかんせいにんちしょう)」と呼びます。
脳血管性認知症は、脳の血管が詰まったり、出血によって血流が悪くなったりすることにより、脳の機能が低下するために起こります。
脳血管性認知症は予防できます。
それは、生活習慣病の予防とほぼ同じです。
脳血管性認知症の予防と診断について
脳血管性認知症の予防と診断についてご説明します。
全身の血管は年齢とともに硬くなります。
しかし、生活習慣病を放置しておくと、年齢以上に血管の障害が進みます。
心臓の血管が詰まれば心筋梗塞になりますし、脳の血管が詰まれば脳梗塞になるのです。
もちろん、脳血管性認知症の場合もそれが当てはまります。
また、高血圧や糖尿病も、血管のダメージが大きい病気です。
なぜ脳や心臓に障害が出やすいかというと、これらの血管はたいへん細く、詰まりやすいためです。
加えて、脳細胞はたいへんデリケートで、酸素不足に非常に弱いので、脳血管性認知症はなりやすくなるのです。
これらの診断には脳のCTやMRIが有効です。
明らかな手や足の麻痺が無くても、糖尿病・高血圧・高脂血症などの持病を持つ人が、物忘れやつじつまの合わない話をするようになったら要注意。
脳血管性認知症の疑いがありますので、脳外科や神経内科を受診しましょう。
ラクナ型脳梗塞という、脳の中心近くに梗塞を起こしている可能性があります。
脳血管認知症の治療方法と経過
脳血管性認知症の場合、認知症の治療薬として有名なアリセプトは効果がありません。
では、どうすれば良いのでしょうか?
脳血管性認知症は、食生活の改善や運動をして、糖尿病・高血圧・高脂血症の治療を続けることが大切です。
脳梗塞や脳出血は、手足のマヒが出るだけではありません。
老人保健施設や老人福祉施設の利用者の割合は、脳血管性疾患とそれによる認知症を患った人が1番多いのです。
そうならないためにも、ぜひ、生活習慣病を予防しましょう。